心の奥底に自滅願望を抱く人間たち 映画「アナイアレイション -全滅領域-(2018)」の感想など(ネタバレあり) | ゆる〜く映画つっこみ感想

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心の奥底に自滅願望を抱く人間たち 映画「アナイアレイション -全滅領域-(2018)」の感想など(ネタバレあり)

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映画「アナイアレイション -全滅領域-」の感想など(ネタバレあり)

 

≪あらすじ≫

軍による秘密任務からたった一人で生還した夫ケインが危篤状態に。

最愛の人を救うべく、生物学者のレナは政府が封鎖した地域へと足を踏み入れる。その異様な世界でレナが見たものとは……。

 

以下ネタバレokの方はスクロールを

 

 

 

 

監督 アレックス・ガーランド

 

出演 ナタリー・ポートマン

   ジェニファー・ジェイソン・リー

   ジーナ・ロドリゲス

   テッサ・トンプソン

   ツヴァ・ノヴォトニー

   オスカー・アイザック

   ベネディクト・ウォン

   ソノヤ・ミズノ

   デヴィッド・ジャーシー

 

 

 

 

謎の空間“シマー”

 

この映画「アナイアレイション -全滅領域-」で生物学者のレナの元に軍の秘密任務から帰ってきた夫ケイン。しかし記憶もおぼろげで、急に吐血して軍関係者に連れていかれたケイン。
レナが関係者に話を聞くと、灯台を中心として徐々に広がっていく謎の空間“シマー”を調査していたケイン達だったが、彼以外に帰ってきた人間はいないという。

 

映画「アナイアレイション -全滅領域-」のレナはケインに何があったかを知るために、他の女性四人と共にシマーの内務調査へ向かう。
そこで見つけたのはケイン達が記録のために残していた映像で、隊員の一人の腹の中に何かが寄生している様子が……。

さらに植物がとんでもない速さで変異している映画「アナイアレイション -全滅領域-」のシマー内で、ワニやクマに襲われたり、疑心暗鬼に襲われたり、絶望して姿を消したりと、一人また一人と減っていく隊員たち。

 

残るはレナと隊長だけとなり灯台へ向かうと、そこにはケインが爆弾で自ら命を絶つ映像が残っていた。
つまり映画「アナイアレイション -全滅領域-」でレナの元へ帰ってきたと思われたケインは偽物。
どうやらシマーはそこに存在する全てのDNAを反射してしまう性質があり、人間のコピー複製もお手の物らしく。

 

全てを理解してしまったらしい隊長は灯台の中の穴で消滅し、映画「アナイアレイション -全滅領域-」ではレナもコピーされてしまう。
レナがコピーに爆弾を握らせて爆破すると、灯台も爆発に巻き込まれシマーは消滅したかに思われたが……。

 


映画「アナイアレイション -全滅領域-」ラストシーン・感想

 

軍施設に帰り聴取を受けるレナ。シマーが消滅したことでケインの体調が回復したらしいのだ。
自分はケインじゃないと語った偽ケイン。そして「君はレナなのか」と問われたレナは、答えをためらうのだった。

 


前任の調査隊を探しに行って狂った映像を見てしまい疑心暗鬼にかられて狂いだす隊員。この展開、自分の大好きな映画「イベント・ホライゾン」に似てる!!
って訳で映画「イベント・ホライゾン」に似た狂気的な雰囲気の部分が個人的にツボだった映画「アナイアレイション -全滅領域-」

 

話としてはよくあるSF映画で哲学的なテーマも散見される映画「アナイアレイション -全滅領域-」だけど、キーとなるのが“自滅願望”というワード。
現に映画「アナイアレイション -全滅領域-」でシマーを調査する五人の女性達は

 

  • レナ→すれ違いの続く夫ケインとの夫婦生活に悩み、好きでもない男と不倫=自滅願望によるもの
  • ヴェントレス→末期がんで半ばヤケクソ気味に調査に志願=自滅願望
  • アニャ→アル中=典型的な自滅願望
  • ラデック→メンヘラ自傷癖=典型的な自滅願望
  • シェパード→娘を病で失った=人生投げやり気味な自滅願望

 

と、意識的にせよ無意識にせよ全員が何かしらの“自滅願望”に端を発する行動持ちなのだ。
そんな自滅願望について、映画「アナイアレイション -全滅領域-」で生物学者のレナに「あなたの方が詳しいんじゃないの?」と含みを持たせてくるヴェントレス隊長。

 

その辺を考えてみると、生物の遺伝子には自滅プログラムが組み込まれていて、多かれ少なかれ誰しもが生物的な自滅願望を内に秘めたまま生きているんじゃないかと。
そして何らかのきっかけによって自滅願望スイッチが入り、意識的にせよ無意識的にせよ自身を自滅へと向かわせるような行動を取ってしまうんじゃないかと。

 

映画「アナイアレイション -全滅領域-」でヴェントレス隊長は「自殺と自滅は違う」と言っていたが、個人的には自滅願望=緩慢な自殺なんじゃないかと思ってしまう。
苦痛や苦悩から“逃げたい”人間が、無意識的に選ぶ行動が自滅なんじゃないかと。

 

まぁそんな自滅願望がこの映画「アナイアレイション -全滅領域-」のシマーとなにか関係があるのかと言えば、その辺りはよく分からないんだけどね。
オカルト全開で突飛な考え方をしてしまえば、人々の自滅願望が集まって生まれたのがシマーだとかそんな見方もできそうだけど多分違うだろう。

 

シマーの正体が何なのか、目的は何なのかが全く不明のまま終わる映画「アナイアレイション -全滅領域-」
話の流れ的にはシマーで引き起こされる現象全てに、目的どころか意味がないと考えるのが妥当な所。シマーが現象として始まったのか、物質的何か(地球外生命体とか)をきっかけに始まったかすら不明だしね。

 

そもそもSF映画で不可解な現象が起こった際に、それに対して必ず何かの原因と目的があって起こったのだと明言すること自体がナンセンスなのだろう。
映画「アナイアレイション -全滅領域-」はその辺りの分からない部分を楽しめる物語としての質も抜群だし、レナが本物なのか偽物なのか自分ですら分かっていないという不条理系のラストにも頷けた。

 

そんな不条理エンドがモヤモヤするわけでもなかったのは、初めからどうあがいてもハッピーエンドは無理そうな絶望感が「映画「アナイアレイション -全滅領域-」の空気の中にひしめいていたからって面も大きい。
不気味な雰囲気と神秘的で美しい映像と適度なグロ描写が絶妙にマッチしていて、何とも言えない異世界感に引き込まれた映画「アナイアレイション -全滅領域-」だったのだ。

 

しかしこの映画の邦題「アナイアレイション -全滅領域-」はもうちょっとどうにかならんかったのかね……。「-全滅領域-」の部分が最高にダサくて頂けない。どこぞのB級映画じゃないんだからさぁ……
もっとシンプルに「アナイアレイション」か「全滅領域」で良くないかこれ。

 

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author:ゆる夫, category:映画・SF, 20:05
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